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私の相性論 Vol.5

 【現実】

 どういう人に相性を相談するにしても、決して少なくないお金を払うのは真剣に考えるからで、場合によってはその人の一言が相談者をアリ地獄に落とし込んでしまうこともある。まさかと思う読者もおられようが、正にまさかなのである。

 少し前のことだが、若い女性が自殺を図ったが、幸いにも未遂に終わったという話を顧客から聞いた。母親が娘に内緒でよく当たると評判の運命家に相談したら「相性が最悪だから結婚すれば不幸になるだけだ」と言われて無理やり別れさせたからだという。

 私の少ない経験でも、特に恋愛問題は周囲が考えるより深刻で、この場合は生死を賭けるほど真剣に悩んだのだろう。それにしても今時珍しい純情な娘がいるものだと、感心と同情が入り交じると共に複雑な思いもした。 それは同業者?としての後味の悪さもあるが、それ以上に、結婚を前提にした恋愛問題であるのに、本人抜きで母親に話したことに対する腹立ちである。本人を前にすれば彼女の性格的なことや彼への思い、その他感じることは色々あったはずだし、当然言い方も違ったはずである。

 この事件は特異な例には違いないが、なぜ相性ぐらいで自殺を図るほど悩んだのだろうか。相談した相手が悪かったと言えばその通りだが、それ以前に、多くの運命家と称する人達が吉凶中心の相性を説き、それを多くの人に信じ込ませたことを看過する訳にはいかない。波風の立たない夫婦でも、相性が悪いから注意しなさいと言われれば、たとえ信じなくても気分は良いものではない。これは男女だけの問題ではなく、近所付き合い、部下と上司、或いは同僚間など、対人関係が存在する限り同じである。

【運命家としての資質と評価】
 世間では「当たる・当たらない」で評価することが多いが、それは占い師に対してすることであって、運命家といわれる人に対する評価は、以下の資質を備えているかどうかである。

一、自分の発した言葉を相談者がどう受け取るかという、相談者に対する観察力。
二、過去を云々するより、相談者の将来に芽を出す希望の種を見付け出す眼力。
三、相手の心にどのようにしてそれを植え付けるかを考える思考力
四、それにしたがって如何に実行させるかという指導力。
五、相談者の名前も含めたすべての秘密を守る義務。

 まだあるかも知れないが、私はこの五項目が最低限の資質であり、且つ一応の評価基準だと考え、最後に挙げた守秘義務という職業倫理からも資質を問われると自戒している。そして、時には人助けという面があることを忘れてはならない。
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