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方位の分界
    方位盤 [移転・水汲み用]  [移転歴・家相用

風水師のS氏は業界紙「住宅流通新聞」平成8年9月13日号で次のように述べています。

 「気学では東西南北を30度でとり、残りの東南・西南・西北・東北をそれぞれ60度づつ取るが、科学や常識の面から言っても、変ではないか。
風水では、世間の常識に従って、八方向を均等に45度づつ取る

 一方位を45度に分界しているのは多くの暦にも見られることですが、そこには東や西ということだけでなく、東=卯、西=酉、南=午、北=子、東南=辰巳(巽)、西北=戌亥(乾)、南西=未申(坤)、北東=丑寅(艮)というように十二支も含まれていることを無視できません。単に方位を言うだけなら何度でも良いのですが、家相鑑定では九星だけでなく、十二支も用います。

 従って、家相を幹に据える気学では、八つではなく十二の方位(各30度)を考えるので、東西南北は各々一支30度、その他には二支60度を割り当てます。
 このことを気学の創始者・園田真次郎氏は、自分が経験体得した結果に基づくものとして、「各方位45度と想定して実際に用いると、結果から見ればその作用は隣の局に及んで吉凶共に画然としない。東西南北は各30度、その他を各60度にするとすべての作用がよく符合する」と述べられています。

 科学や常識の面から45度が合理的かつ妥当であっても、常識というのは一般の人が持っている知識のことをいいますから、風水のみならず、気学を含むこの種のものを常識とは言えません。この種のものに対する常識は科学的でないということです。

 円を8で割れば45度というのは割り算の答えなら正解であり、常識かもしれませんが、そもそも科学とは縁遠いものですから合理的でないのは当たり前、算数のようにはっきりした答えの出ることではありません。

 春から夏へ、夏から秋へ、季節の境目は暦のうえでしか分からないように、「いつの間に」と言うように緩やかではっきりしません。方位もまた、東から北東、北東から北へと、徐々に移っていくのであって、北東はここからここまでと、地面に筋が引かれている訳ではありません。
(私が地図に方位線を書き込む際は2〜3度内側にして境界を避けるようにしています)

 移転の方位なら一層のこと八方位を各30度にして、その間に15度の隙間を設けて、この部分を使わなければ、詰まらぬことを論じなくて済むのですが、家相の場合は十二支が大きな要素を占めるので、足して二で割るように両方に花を持たせる訳にはいかないのです。

 我々の仕事は至って非科学的で、時には一般常識から外れた判断をする場合もあります。45度でも30度と60度でも、或いは解釈に相違があっても、各自が正しいと思う方法を採用し、それが相談者に納得され、信用を得られればよいのですから、均等に45度に取るのを間違いというつもりはありません。



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