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便所の方位1   ”現代日本の家相学”  祥氣舎より発売中
家相(間取り)Q&A

 家を建てるとき、多くの人が便所と玄関をどこにするかで悩みます。これは当事者や設計士だけでなく、私も(理由は少し異なりますが)悩むことです。玄関は横において、なぜ便所かと聞くと、大概は身近なお年寄りの意見によるものか、暦の「家相吉凶図」や家相本を見てということですから、はっきりした理由が分からないのに悩むのです。家相本すべてとは言えませんが、この中には迷信の類い以外にお年寄り達が若かりし頃かそれより以前の生活様式を前提にした部分が幾つかあります。

 その一つが今回取り上げた便所ですが、現在では一部の地域を除いて水洗式(浄化槽式を含む)になっており、ついでに申せば風呂も給湯式が主流になりつつあります。便所から汚物がなくなり、風呂から火がなくなっても同じ考え方をすることに疑問を感じます。
 
 家相上で気を付けるべき便所は、臭気を放ち汚物を貯蔵する溜めおき式(水洗及び簡易水洗式以外)のものです。溜めおき式便所が屋内(二棟以上の場合は母屋)にある場合は、鬼門の便所が特に悪いということではなくて、方位に関係なくすべて凶と判断します。だから、便所は昔の農家のように外にあるのが普通だったので、思案したとしても鬼門を避ける程度だったのでしょう。

 都会でも昭和中期くらいまでの家は左図のように濡れ縁などでつなぎ、家族が生活する場所から離したうえ表鬼門を避けるのが一般的でした。それが何時のころからか屋内に作られるようになったので、家相上の重要箇所に出世したというのは私だけでしょうか。

 もし、そうだとすると便所に悩むようになった歴史は大してないことになります。いずれ日本全国くまなく下水施設が完備すれば、便所は家相から消えることになる?でしょうが、それでも一部の家相本や暦、そして多くの人の頭の中では何時までも堂々と生き残るに違いありません。

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